2013年8月16日金曜日

『風立ちぬ』鑑賞。

『風立ちぬ』を近所の映画館で観る。




















ジブリなので、何日も前から予約しないと無理じゃないか?
と思ったけど、当日予約でラクラク中央席をゲット。
シネコンなので『ワールド・ウォー Z』なんて
2つのスクリーンでやってるのに、
『風立ちぬ』は1スクリーンだけ。
わたしの観た回も結構席空いてたなあ。
お盆だったからだろうか。

感想は、とにかく「中途半端」。
なんか、メディアの紹介などでは、
「自分の理想/職業が戦争の道具に利用されることの葛藤」が
大々的にクローズアップされてたように思うけど、
特にそんな印象は受けなかった。
妻の身体を犠牲にしながらの夫婦愛も、
物語のスパイス程度に使われただけ。

結局、宮崎駿の趣味に付き合わされただけのような気が…。
いや、
監督は自分の映画の責任者なわけだからそれでいいんだけど、
それなら『紅の豚』のように、もっと露骨にやってほしかったなあ。

しかし、予想外に庵野秀明の声が役に合ってて驚いた!
はじめは、
『耳をすませば』の立花隆(雫のお父さんね)ばりの
違和感に吹き出しそうになったけど、
ずっと聞いてると、
「育ちがよくて、世間知らずで、
本質的なところでは他人の言葉に耳を貸さない」という
性格にピッタリだった。

あとは、ユーミンの「ひこうき雲」がよかったなあ。
音楽としては『魔女の宅急便』ほどのハマり曲ではないけど、
歌詞の内容としては『風立ちぬ』と少しかすっている、か。


ジブリの作品、特に宮崎駿が手がけた作品は、
その前後の「非宮崎駿」作品(特に高畑勲作品)と
対にして考えるべき、というのがわたしのスタンスなので、
内容については、
今秋の『かぐや姫の物語』を観てから考えたいと思う。
わたしの予想では、
「自己献身的な菜穂子」と「傍若無人なかぐや姫」とか、
「理想を追い求める心」(『風立ちぬ』)と
「目的のためには手段を選ばない現実感覚」
(『かぐや姫の物語』)あたりの
対比になりそうな気がするんだけど。


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